こんにちは。きのです。
ご覧くださりありがとうございます。
「卵巣腫瘍(らんそうしゅよう)」という疾患をご存知ですか?
文字通り、婦人科臓器である卵巣に腫瘍ができる疾患です。
この記事は、卵巣腫瘍の手術体験談です。
私は2016年に第2子を妊娠した際、同時に右卵巣に腫瘍が見つかりました。卵巣腫瘍を合併した状態での妊娠出産の体験は、こちらの記事にまとめています。
この記事では、産後半年、生後6か月の赤ちゃんを育てながらの入院手術の様子についてご紹介します。
- 手術日前の通院の内容
- 入院にあたって子どものために準備したもの
- 入院手術の実際の様子
- 退院後の通院の内容 など
この記事を読むと、卵巣腫瘍の摘出手術や、子育てしながらの入院手術の一例が体験談としてわかります。
腹腔鏡手術を行う日を含め約1週間の入院でした。体調の許す限り日中は子どもに授乳を行い、それ以外の時間はこまめに搾乳するなどして、工夫して入院期間を乗り切りました。
詳しく体験談をご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
入院前の通院で体調などの確認
入院の約1か月前に卵巣の状態確認や入院手続きの説明などのため一度通院しました。
出産後1か月の健診で、担当医師と手術時期を相談しました。その健診を受けたのが5月、手術の予定が10月。
手術をするにあたり必要な検査などがあり、体調の確認もかねて9月に一度通院しました。
入院前の通院は、このような内容でした。
特に、手術の説明については、担当医師から詳しく話がありました。
診察や検査の結果に問題はなく、あとは入院当日を迎えるのみとなりました。覚悟はしていましたが、いよいよ手術ということで緊張しました。
子どもを家族に預ける準備
3歳の上の子と生後半年の下の子を家族に預ける必要がありました。
入院時に子どもは病室に泊まることはできませんでした。面会時間内に会うことはできますが、母親がいない状態で何日か過ごすことが必要になりました。
特に生後半年の下の子については、基本的に母親の私が母乳育児を中心に育てていたため、次のような準備を行いました。
夜泣きや哺乳瓶を受け付けない心配が大きかったため、母親以外の人に慣れる機会をできるだけ増やしました。しかし、入院中はやはり何日か夜泣きが酷かったようです。
しかし、家族の心構えとしては効果があったと感じます。手術直後は麻酔や体調の関係で搾乳ができない時間もあったため、哺乳瓶や粉ミルクも準備しておき大変役に立ちました。
約1週間の手術入院
入院生活や手術の様子を解説します。
1週間ほどの入院。手術の前日に入院し、翌日の午前中から手術がありました。
入院初日は下の子に面会時間ギリギリまで授乳。あとは冷凍した母乳や粉ミルクで夜間乗り切ってもらうことになりました。
また、授乳中ということで母乳が止まらないように、病棟で搾乳機をお借りすることができました。持参した冷凍用の母乳パックに母乳を保存し、ナースステーションで預かってくださいました。
下の子を出産した産科のある総合病院だったため、授乳など産後の体調に理解があり大変助かりました。
腹腔鏡手術の様子
いよいよ手術の様子。全身麻酔が切れたときがいちばん体調が辛かったように感じます。
午前中に手術予定だったので、朝から緊張していました。
自分で手術着に着替え、手術室に歩いて移動。手術台に寝て、まず腰に麻酔の点滴。次に、腕の点滴から全身麻酔の薬を入れます。
看護師さんの「点滴から麻酔のお薬が入りますよ~」の声と同時に視界がゆらゆら。その後は、担当医師の「終わりましたよ」の声で目が覚めました。
私はこのとき全身麻酔を初めて体験しましたが、本当に一瞬眠っているうちに手術すべてが終わっていました。
全身麻酔中は肺などの機能も停止しているそうで、体温が下がっていたようです。目覚めて最初の感想は「寒い」でした。本当にありえないくらい寒かった…。
病室に戻り、毛布や湯たんぽなどであたためていただき、1時間ほどすると体調は落ち着きました。
手術後、私が部屋に戻る間に、家族に対して摘出した腫瘍の説明があったようです。
私も後でこの説明を聞き、勝手に細胞分裂するなんて…と、人体の不思議を感じました。
手術後退院までの様子
手術後退院までは、手術の傷の痛みは日に日に落ち着いていきました。
手術を受けた日の夜は、お腹の傷がかなり痛みました。
お腹の傷が痛くてあまり動けない中で、ただ横になっていると母乳が出てきてしまうので、母乳が止まらないように頑張って搾乳していました。
麻酔の効果が体に残る間の母乳は、子どもに飲ませないほうがよいとのことで、少しの間搾乳だけして破棄することに。
日にちが経つにつれて傷の痛みが和らぎ、麻酔の点滴も終わり、面会に来た子どもに直接授乳することができるようになりました。
また、手術後はベッドの上で身動きの取れない時間があるため、足に着圧ソックスを履き血栓を予防しました。着圧ソックスは病院で用意していただき、そのまま持ち帰ったため、現在でも足が疲れたときに家で使用しています。
体調やお腹の傷の様子に異変はみられず、退院後の通院予定などを相談し、無事に退院の日を迎えました。
退院後の通院で今後についての指示
退院から2週間後、体調や病理検査の結果を確認に通院しました。
退院から約2週間後に通院し、医師の診察や説明がありました。
手術の傷が問題なく回復しているか確認した後で、腫瘍の病理検査の結果が伝えられました。結果は「良性」。
今後は、手術跡が化膿するなど、トラブルがある際には連絡して受診するように指示がありました。
特に様子が変わらない場合は、手術したのは大きい総合病院であるため、術後半年を目安に地域の婦人科病院を受診するようにとのことでした。
そのための紹介状を作成していただき、今回の治療は終了となりました。
【まとめ】出産後の腹腔鏡手術の体験談
以上、卵巣腫瘍の手術の体験をまとめました。
- 妊娠と同時に卵巣腫瘍が見つかり、出産後半年で摘出手術を受けた
- 全身麻酔での腹腔鏡手術
- 1週間ほど入院
- 子どもは泊まれないため、哺乳瓶や他の家族に慣れる準備をした
- 入院中に搾乳を続け、退院後また母乳育児ができる状態にした
- 右卵巣はほぼそのまま残った
- 腫瘍の病理検査の結果は良性
- 地域の婦人科へ紹介状を書いてもらい治療は終了
手術後5年ほど経ち、腹腔鏡手術の傷はほとんど目立たなくなりました。
この経験をしてから、婦人科検診を定期的に受けるように気をつけています。
手術後半年経ち地域の婦人科へ行ったときのことやその後については、こちらの記事でご紹介します。よろしければあわせてご覧ください。
最後に、筆者のプロフィールと、活動紹介ページのブログ内リンクを掲載いたします。
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最後までご覧くださりありがとうございました。
何か少しでもご参考になることがありましたら幸いです。